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2006年4月 1日 (土)

70年代エルゴートの衝撃

写真家のN氏が来廊される。アーサー・エルゴートの作品、写真集を見てしきりに懐かしがる。彼は70年代~80年代にニューヨークでファッション写真家のアシスタントをしていたのだ。若かりしスティーブン・マイゼルサンテ・ドラジオに仕事を教えた経験もあるそうだ。当時一緒に仕事をしたヘアメイクやカルメン、ジャニス、アポロニアなどモデルたちを本の中で見つけて修行時代を思い出していたようだ。

アーサー・エルゴートのニューヨークでのデビュー時の衝撃も語ってくれた。スタジオで写真家本人が動きながら自然光で撮影する手法は、当時は驚きだったそうだ。エルゴートはもともと動きのあるバレーダンサーを撮影していたので、最初はアイデアと感覚のみで取り組み始めたらしい。それを自らのスタイルへ発展させたことがいまでも一線で活躍している理由だろう、と彼は分析していた。そういわれてみると、カメラクレイジーはエルゴートのキャリアを振り返る回顧写真集という見方もできるのだ。

N氏は同じテーマとスタイルで過去と現在の写真が巧みにセレクションされていることに感銘を受けていた。自らの写真でも過去の未発表ネガをデジタルで再生させることに関心があるようだった。彼の銀塩写真のクオリティーには定評がある、間違いなくデジタルプリントを手がけても上手いだろう。このように写真展がきっかけで、見過ごされていた過去の写真が蘇れば非常にうれしいことだ。日本の商業写真家の手元には、過去に撮影した膨大な宝の山が眠っているのではないだろうか?それらを見つけだし、今の時代の中で意味づけるのがギャラリストの仕事だと思っている。

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