「アートフェアー東京2008」
現代アートがリードする写真表現
週末に東京国際フォーラムで開催されていた「アートフェアー東京2008」へ行ってきた。
世界中から108の業者が参加して、古美術、日本画、洋画、現代アートまでを展示販売する日本最大のアート見本市だ。昨年は開催期間中に10億円を売り上げたという。他のアートフェアーでは考えられない多種のカテゴリーの参加者が揃うのがここの魅力なのだと思う。しかし、アート・カテゴリーごとのフェアーが一般的な欧米ギャラリー関係者には、浮世絵、陶器から現代アートまでが揃うイベントはややアバンギャルドすぎて感じられたかもしれない。外国ギャラリーのブースはやや浮いているようにも感じられた。
写真作品を取り扱うギャラリーもいくつかあったが、ほとんどがコンセプト重視の現代アート系。ギャラリー小柳が杉本博司、タカ・イシイギャラリーが森山大道、小山登美夫ギャラリーが蜷川実花などを展示していた。関東の写真専門ギャラリーの顔はなく、関西の、ピクチャー・フォト・スペース、アウト・オブ・プレイス、ザ・サード・ギャラリー・アヤ、MEMなどが参加していた。大阪のピクチャー・フォト・スペースは、ダイアン・アーバス、べロック、バーバラ・キャスティンなどのギャラリー・コレクションを中心に展示、奈良のアウト・オブ・プレイスは山本昌男などのモノクロ作品を展示。昨年は写真中心だったこのギャラリーも、今年は現代アート系の作品展示がメインになっていた。
今回のフェアーでは、明らかに現代アートの価値観で評価された写真作品の展示が中心だった。これらはコレクター向けで、一般客がリアリティーを感じるアート作品ではないと思っている。しかし、私が常日頃主張しているイメージとコンセプトを兼ね備えた時代性のある写真作品も、市場へのアピールが必要なことも実感した。このままではアート写真は現代アートに飲み込まれてしまい、一般からは遠い存在になってしまう。最近は、危機感を同じくした写真家や関係者が増加していると感じている。一般人がカッコイイ、おもしろいと感じる写真作品を紹介する手段がギャラリーの個展以外にないのか?
何らかの具体的アクションをみんなで起こす時期に来ているのかもしれない。
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