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2008年10月21日 (火)

ワークショップのリニューアル
アート写真のマイナーリーグ構想

Blog
少人数制で開催しているファイン・アート・フォトグラファー講座の受講風景

私どもは過去8年間くらい、アート写真のワークショップ型講座を開催している。始めたきっかけは、当時のアサヒカメラの広瀬編集長のアドバイスだった。写真がなかなか売れないことを思い悩んでいた私に、日本には写真を撮影する人は数多くいるので彼らにアート写真の啓蒙活動を行った方がよいと、指導してくれた。
私はそれまで、写真を買うコレクター層を増やすことばかり考えていた。しかし、カメラや撮影が好きな人が実は一番写真のことをよく知っている。彼らこそが写真の購入者になる可能性が高いことに全く気付かなかったのだ。そして、彼らのなかから優れた才能が見つかれば、作家が少ない状況も打破できることになるかもしれないのだ。思い込んでいた自分に気付かせてくれた貴重な助言に今でも感謝している。

色々と試行錯誤を重ねた結果、「ファイン・アートフォトグラファー講座」、「アートマネージメント講座」が核になるものとして現在でも続いている。人前で話すためには色々な情報を集め、深く考えることが必要だ。参加いただいた受講者の方々のおかげで私の話す内容のレベルも多少なりとも進歩したと思う。いままで続いている理由は、内容が写真を販売しているギャラリーの現場での生の情報がベースになっており、技術ではなくアートのソフト面を解説、体験してもらうのを目指していることによると思う。知っていることを全て話していることも多少なりともアピールしているだろう。若いときなら絶対に他人に教えない企業秘密的な情報も敢えて公開している。

いままでにずっと気にかけていたが、なかなか時間をかけて取り組めなかったのが参加者の方々へのフォローアップだった。個展開催支援のプログラムやポートフォリオ・レビューなどには取り組んでいるものの、どうも効率的に運営できないで悩んでいた。人材不足もあったが、今回協力者もでてきたのでこれから来年にかけてワークショップ・プログラムの大幅な改編を行おうと考えている。
基本は、「ファイン・アートフォトグラファー講座」に参加して、アート写真に取り組む方法論を学んだ人を継続的にサポートすることだ。そのための発表の場としての新しいオンライン・ギャラリーなども考えている。ウェブ上のギャラリーは星の数ほどある。それらが単に限られた人の発表の場になっている理由は、誰も作品に対してアドバイスやディレクションしていないからだと思う。それらは、販売を目指すというよりも趣味の写真コミュニティーの延長上でしかないのだ。私の考えているのは、ある程度以上のレベルに達した作品を見せることだ。そのために必要なら作品に対するアドバイスを継続的に行っていきたい。
しかし、ブリッツ・ギャラリーで取り扱うようなやや高いレベルを求めないことも意識している。要はメジャーリーグ野球のシステムのような感じだ。メジャーに上がる前の優れた才能がしのぎを削るマイナーリーグ的な場所の構築をイメージしている。マイナーリーグもプロで、ちゃんと指導してくれる監督やコーチがいる。そこが趣味の草野球との違いだ。いままでの日本では膨大な数のアマチュアと少数のプロがいたものの、その中間が存在していなかった。たぶん将来的に中間の中での区分けも必要になるだろう。

完成作品に対してアドバイスする側は、できるだけ全体的な作品レベルの判断と方法論が正しいかだけを見るようにしたい。自分の好みを全面に出さないことを心がけていくつもりだ。ここが、ギャラリーのディレクションとは違う点だ。世の中には様々な価値観がある。最終的な完成作品の評価判断は世間に委ねたいと考えている。
一方で、その前段階の作品、つまりアート写真の条件を満たしていない場合は、完成するまで定期的なアドバイスを継続していきたい。これも、アドバイスする側が好みを押し付けることなく、多様な方向性を示すことが重要と考えている。そして優れた人は当然メジャーデビューの可能性がある。
具体的には、現在個別に行っている、個展開催支援を行っているフォト・エキゼビション・プログラムのやり方を生かしたいと思う。対象者は、個展を目指す人、ポートフォリオ完成を目指す人、前記オンライン・ギャラリー参加を目指す人など。1~2年くらいのプログラムに参加ししてもらう。ワークショップは毎月1回程度開催する。しかし、個人の進み具合はさまざまなので、 参加したいときだけに自主的に参加してもらう。現代の忙しい人の都合に合わせるとともに、個人のやる気や自主性を重視したい。繰り返しになるが、これに参加できるのはアート写真のシステムを紹介する「ファイン・アートフォトグラファー講座」受講者のみとなる。いままでは自信作品ができないとギャラリーに持ち込み難いことがあったかもしれない。 しかし、これならどんなレベルでも参加してアドバイスを受けることができると思う。 詳細については色々と検討中。年末前までには概要を明らかにできると思います。

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