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2008年11月11日 (火)

ハービー・山口とヨーガン・シャドバーグ
1975年ロンドンでの出会い

Blog
写真展に展示予定のヨーガン・シャドバーグ氏の作品
(C)Jurgen Schadeberg


来年、ハービー・山口とヨーガン・シャドバーグ(1931-)の二人展開催を予定している。 ヨーガン・シャドバーグというドイツ出身の写真家を知る人は少ないだろう。しかし、ロンドンで初めてハービー・山口の写真を認めたグループの一人というと、彼の著作を読んだ人はピンとくるのではないか。現在、ライカマスターとして知られるハービー・山口のライカとの出会いも彼らを通じてだったのだ。

ロンドンで二人が最後に会ってから約30年以上経過した2008年の春、ハービー・山口は全く偶然にヨーガン・シャドバーグの写真と再会する。彼の巡回写真展が銀座ライカギャラリーで開催されていたのだ。その写真をみたハービー・山口は直ぐに30年前の記憶が蘇ったという。
二人の交流が再び始まり、日本で写真を本格的に紹介して欲しいとヨーガン・シャドバーグはハービ・山口に依頼。そして2009年に二人展をブリッツで開催する運びとなったのだ。二人展はアドバイスを求められた私の全くの直感による提案だった。ヨーガン・シャドバーグは日本では無名なのでハービー・山口の知名度を通じて多くの人に写真を見てもらうきっかけをつくることが目的。しかし、若かりし好奇心旺盛だったハービー・山口はまちがいなく、ヨーガン・シャドバーグから何らかの影響を受けているはずだという予感があった。それは、写真スタイルだけではなく、その背景にある写真を撮影する精神のような何かという意味だ。最近、彼の写真集を入手してはじめて作品をまとめて見ることができた。彼は長年アパルトヘイトの厳しい人種差別下の南アフリカや、不況の英国などでドキュメントを続けてきた写真家なのだ。しかしその写真は、単なる記録を目指したドキュメントとは違う。彼は、厳しい状況でも希望や喜びを持って生きている人々を、被写体と同じ眼差しで撮影しているのだ。その人間愛の精神がまちがいなくハービー・山口にも伝わっていることを確信した。ヨーガン・シャドバーグは自由が制限されていた南アフリカで、日々の生活の中に生きる喜びを感じる人々に希望を感じて撮影した。ハービー・山口は、自由で選択肢が多すぎて苦しむ日本の若者のなかに希望の断片を見出して撮影しているのだ。

日時は未定ですが、ハービー・山口の大規模な写真展開催が来年に予定されています。
二人展はその写真展終了後に開催する予定です。
ヨーガン氏は1960年代のグラスゴーの写真を、ハービー・山口は未発表を含み70年代のロンドンの作品をセレクションする予定です。ヨーガン氏の写真家のキャリアについてはできるだけ近い機会にまとめて紹介したいと思います。

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