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2009年3月10日 (火)

三次元の写真展レイアウト
高橋和海「ムーンスケイプ」

写真展会場においての展示レイアウトは図面上で行うことが多い。しかし、理想は会場の縮小モデルを制作して検討することだ。三次元なので実際の展示イメージがつかみやすい。リチャード・アベドンが美術館の個展開催の際には縮小モデルを制作してプランを厳密に検討していたのは有名だ。

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4月中旬から高橋和海の写真展「ムーンスケイプ」を開催する。今回、写真家高橋は自身で会場(ブリッツ・ギャラリー)の縮小模型を制作してくれた。会場だけでなく、展示作品も同じ縮尺で作ってある。裏に両面テープがついているので、壁面ごとの作品構成がヴィジュアルでシュミレーションできるので打ち合わせが進みやすい。これは、特に複数の写真家で行うグループ展のときなどは会場イメージが全員で共有できるので非常に有効だと思う。

4月は、商業写真分野で活躍する日本人写真家のアート作品を展示するグループ展を考えていた。しかし、個展開催可能な写真家の力作が集まったので方針を転換した。日本では、ギャラリーのグループ展はネタがないときのその場しのぎ的な企画が多く、マスコミの反応もどうしても悪くなるのだ。年末年始や夏には特に多くなる。

高橋和海は昨年、米国のアート写真専門出版社のNazraeli Pressから写真集"High Tide Wane Moon"を刊行した新進気鋭の写真家だ。ポートランドのギャラリーで同名の写真展も開催している。漁師の子供というユニークなバックグランドを持ち、月と海の対のイメージを一組の作品として見せている点が新しい。これにより潮の満ち干は月の引力に影響されていることを見る側に意識させてくれる。 忙しい日常生活を送る私たち現代人に、自然の大きな営みを思い起こさせ、宇宙の中の小さな自分に気づかせてくれる。海外では、杉本博司のシースケイプス、柴田のランドスケイプに次ぐ日本人作家による風景写真として高橋のムーンスケイプは認められた。写真集初版はなんとすでに完売してしまったという。
写真展では、大き目のサイズのタイプCプリントを中心に点数を絞って展示する予定。 心の疲れを洗い流してくれる心地よい空間になりそうだ。彼の作品へのアプローチはマイケル・ケンナにも通じるものがあると思う。今後のポートリオの展開が非常に楽しみな写真家だ。

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"High Tide Wane Moon"の表紙作品

なお完売した写真集も限定数だけ確保した。米国は完売だったが、英国の倉庫に若干の在庫があったのだ。Nazraeli Pressは再版をしないので、まだ入手していない写真集コレクターは要チェックだろう。サイン会も予定している。

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