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2010年9月14日 (火)

IPCのハービー・山口写真展が終了
アート写真普及への新たな挑戦

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先週末でインスタイル・フォトグラフィー・センターのオープニング企画、ハービー・山口写真展「街角の天使たち」が終了した。知名度がない新アート・スペースでの開催、また連日の猛暑だったに関わらず、会期中に約500名が来てくれた。来場してくれた皆さんほんとうにありがとうございました。
現在、収支を計算ているが、人件費、家賃を抜きにして、入場料、写真集・作品売り上げで写真展開催経費のかなりの部分をカバーできた見通しだ。多少の赤字になってしまったが上出来だと思う。運営するNPO支援の為にハービー氏が破格値で提供してくれた8X10"銀塩写真の売り上げが収支に一番貢献した。初めて写真作品を購入するという人が多数いたことが非常に嬉しかった。

一方で、中規模の写真展開催の難しさを実感したイベントでもあった。
今回は、比較的低予算の写真展だったが、売り上げでは最低限の開催経費がほぼ賄えただけ。 ビジネスとしては全く成立していないのだ。ある程度の数の高額作品が売れるような状況でないと利益を上げることは難しいと感じた。90年代まではIPCと同じ規模の企業ギャラリーが商業施設内にかなりの数あった。それらは入場者数はあったのにすべてが90年代末までに撤退していった。人が入っているのにどうしてだろうと、当時はやや不思議に思っていた。結局は、不況で作品が売れなくなったことが原因だったことがよくわかった。

しかし、ビジネス優先だけでは文化振興は成立しないというのが欧米の常識だ。インスタイル・フォトグラフィー・センターはアート・フォトグラフィー・アソシテイツ・ジャパンというNPOが運営を行っている。純粋なビジネスではなく、アート写真の普及、啓蒙活動を行うことが目的だ。今回は写真家が作品を提供し、展示スペースが格安で提供され、ボランティアが企画・運営を行った。その活動に賛同するオーディエンスが入場料、作品購入で支援してくれたのだ。
それぞれの立場の人が、可能なことを行った結果として写真展が成立した。日本でもやっと欧米的なアート事業運営の流れが出来てきたのだと思う。

ハービー氏は今回のトーク・イベントで良いスナップ写真を撮影するコツを語っていた。
それは自分だけではなく、人のためになろうと考えることだという。つまり利他主義の実践だ。写真展が終了して、運営に関わった多くのボランティアはみな清々しい表情をしていた。きっと世の中に優れたアートを提供するお手伝いができたという意識が充実感をもたらしたのだろう。良いスナップを撮影するコツは、良い人生を送るためにも役立つのだ。

本業のブリッツでは、17日(金)からトミオ・セイケ写真展「Untitled」が開催される。あのライカ・マスターのセイケが、何とシグマのコンパクト・デジカメで撮影した衝撃作品が世界初公開される。
・写真展のプレス・リリースは以下でご覧ください。
http://blitz-gallery.com/gallery_ue.html

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