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2010年11月16日 (火)

今後のギャラリー・スケジュール
12月には広尾・アート・フォト・マーケット開催

Blog
(C)Tomio Seike

現在開催中のトミオ・セイケ写真展は11月27日まで。
先週は市井氏主宰のギャラリー・ツアーの一行がくるなど相変わらず来廊者が絶えない。期間を長く行っていて良いのは優れた写真展ならば評判が口コミで広がっていくことだ。以前も触れたが、最近は美術館に行くような中高年カップルなども目に見えて増加している。普段は多くないカメラ趣味の人も、本展は著名作家のデジカメ作品なので目立っている。ギャラリーの場所が分かり難いという、お叱りも何度も受けた。私どもは下目黒で10年以上営業しているので、彼らは初めてギャラリーに来た人たちだろう。
色々と話を聞くに、恵比寿の東京都写真美術館から、大鳥神社にあるギャラリー・コスモスを回ってから来てくれる人も多くなっている印象だ。その後で、ホテル・クラスカやジオグラフィカでお茶をして、モダニカ、マイスターなどの家具店を見て回る人もいるらしい。自転車やバイク・スクーターで来る人も目立っている。歩くと、ショップどうしがやや離れているので、駐車場の心配のない自転車は最適だろう。最近は目黒通り沿いの、ショップでレンタサイクルを行っているところもある。
電車の駅から離れているので、目黒通り近辺は家賃が比較的安い。路面店を求めるインテリア・ショップ、ギャラリーには向いているのだ。最近はペット関連のショップも増加している。不便なことが逆に幸いして個性的なショップが増え街としての魅力が増している感じだ。 この辺には、コンビニ以外は、全国展開しているチェーン店系列の飲食店は全くない。
目黒通りにもう何件がギャラリーが出来るとよいと思う。最近は家賃の安さから下町が注目される。しかし、アートにはそれなリの町の雰囲気が必要だろう。ギャラリー・オープンを考えている人はぜひ目黒通りをご検討ください!

さて、12月はブリッツでの写真展はお休みとなる。
そのかわりに、12月9日~19日まで、広尾のインスタイル・フォトグラフィー・センターで広尾・アート・フォト・マーケット第ゼロ回を開催する。これはシンプルな形式のアート・フェアーだ。参加するのは、フォト・ギャラリー・インターナショナル、フォトクラシック、MEM、G/P ギャラリー、エモン・フォト・ギャラリー、ブリッツ・ギャラリーの6ギャラリー・ディーラー。
ギャラリーがブースを持つのではなく、会場の壁面に作品を展示する形式をとる。特徴は販売価格を10万円以下にしたこと。ターゲットは、まさにコレクター初心者と、初めて写真を買ってみたいという人だ。だいたい70点くらいの作品が展示予定。東京の有力なアート写真専門ギャラリー・ディーラーのお手頃価格の作品群をワンストップで見て、比べて、買えるイベントだ。
写真好きの人は、特別な人のクリスマスプレゼントとして、また1年頑張った自分へのご褒美としてオリジナル・プリントをぜひご検討ください!

ウェブサイト
http://www.instylephotocenter.com/HAPM/index.html

ブリッツでは、1月には小林伸幸の「ネイチャー・フィール」展を開催する。彼は、プラチナ・パラディウム・プリントを和紙で制作する写真家だ。テーマは日本の伝統的な美意識の再評価。前回企画した「Imperfect Vision」に非常に近い。いま、世界的に経済成長と環境保護を両立させる知恵が求めたれている。彼はその答えのヒントが、自然を敬いそこに神を見ていたかつての日本人の自然観にあるのではと問いかける。日本国内で撮影された自然風景は、昔の日本人が優美を感じていたであろうシーンと重なってくる。プラチナ・プリントが醸し出す雰囲気が見る側の時間感覚を揺さぶる。小林は自然中を歩き回り、瞑想して古代の人の記憶を呼び起こし感じながら作品を作り出しているのだ。杉本博司は古代人が見ていて、今でも変わらないシーンとして海と空の"シースケープス"シリーズを制作している。小林のアプローチはそれと近いような感じがする。

現在、インスタイル・フォトグラフィー・センターでは、坂本文子の写真展"Reason to Believe(ヘンリー・オン・テムズにようこそ)"を11月28日まで開催している。彼女はアート・フォト・サイトのオンライン・ギャラリーで作品を発表している写真家。今回のテーマは、伝統を重んじる欧州の価値観を通して現在の日本を俯瞰した前作"Passage"の延長上にある。今回の舞台は、歴史と伝統が現在に受け継がれているイギリスのヘンリー・オン・テムズ。坂本はこの地の何気ないスナップを通して人間にとって一番大事なものは何かを問いかける。以下が彼女のメッセージ。
「ヘンリー・オン・テムズの姿は、今の日本に欠けているものを考えさせてくれる様に思います。新しさや発展ばかりが良いのではなく、バランスが大切だと。行き過ぎてしまった日本を見直すきっかけになればという思いで、今回この作品を発表いたしました。」
私たちはいま経済成長に代わる新しい価値観を探求している。坂本のメッセージに共感できる人も多いのではないだろうか。
写真展詳細は以下をご覧ください。
http://www.instylephotocenter.com/exhibition/ce.html

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