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2012年10月16日 (火)

ハービー・山口写真展がスタート!
マイ・ロンドン・パンク・ライフ

Blog
(C)Herbie Yamaguchi

ハービー・山口の写真展「マイ・ロンドン・パンク・ライフ」が先週スタートした。今回のセールス・ポイントはモノクロ写真のイメージが強いハービー・山口のカラー作品を数多く展示していることだ。1970年代後半から~1980年代前半までに、ロンドンの有名クラブの100クラブ、ブリッツ、エンバシーなどに自分なりに思い切りオシャレをして集まる人たちを撮影している。当時の英国の沈滞していた社会情勢の中で鬱積した不満を一時でも晴らしたいという若者たちだ。そこから、ニューウェーブ音楽、ファッションなどの新しい文化が生まれた。中にはボーイ・ジョージと彼のボーイフレンドの貴重なスナップもある。暗いクラブでストロボ撮影しているので、背景がうまい具合に黒く落ちていて、特異なスタイルの被写体が浮き上った感じになっている。コダクロームの発色もとてもヴィヴィッドだ。

カラー作品をひと通り展示して、ややものたりない感じがした。それはたぶん、格好は奇抜だが写っている多くが普通の人たちだからだろう。ハービー・山口の有名ミュージシャンのポートレートと比べて、顔に強さがないのだ。つまりコスチュームや背景の方にどうしても眼が行ってしまい、その人の存在感が弱いのだ。そこで考えたのが、当時のレコードジャケットを額の下の部分に並べてみることだった。同時のクラブでかかっていた音楽のLPを同時に飾るアイデアだ。いまのCDと違いサイズの大きいLPはかなり存在感がある。カヴァーデザインは音楽ととともに時代の気分や雰囲気を伝える重要な役割を持っていた。私は昔は洋楽好き少年だったので、幸運にもこの時代のLPを数多く持っていた。クラッシュ、UB40、スージー&バンシーズ、カルチャー・クラブなど、できるだけハービー山口の被写体になっている人たちのLPを探し出して同時に展示してみたのだ。
これはもちろんハービー・山口の承認がなければ実行できないアイデアだ。幸運にも彼はこの展示をえらく気に行ってくれた。そういう経緯で、本展では約30年くらい昔のLPジャットのアートワークも同時に楽しめることになった。

写真展のもう一つのポイントはハービー・山口のコンタクトプリントだ。カメラマガジンNo.16(エイ出版)に掲載された、ジョニー・ロットンのコンタクトプリントとそれからセレクションされた作品が展示されている。ハービー・山口はコンタクトプリントの販売も快諾してくれた。できるだけオリジナルに近いように書き込みもしてくれるとのこと。
彼の作品は通常はオープン・エディションだが、本作についてはエディション30点の限定販売となる。値段は最初の10枚までが11X14"のモノクロ作品と同じ。そのれ以降は値段が上昇する。

今回の案内状に使用した写真について質問をよく受ける。ロンドンにある美容院の窓から女性が顔を出している写真「From the window」だ。実はこれは彼の最初の写真集「LONDON AFTER THE DREAM」(1985年、流行通信社刊)のカバー作品。本はオレンジ色を採用してデザインされているのでややわかり難いかもしれない。
その後のロンドン作品をまとめた写真集「LONDON - chasing the dream」には収録されていない。いままでは知る人ぞ知る隠れた名作だったのだ。ネガは現存するということだったので、本展のメイン・ビジュアルとして採用することにした。
ハービー・山口のロンドン作品には数多くの名作がある。オリジナル・プリントをコレクションする時、ミュージシャンのポートレート以外ではどの作品にするか迷う人が多い。買う時に迷ったらまずは代表作を買え、という鉄則がある。写真集のカバー採用作品は究極の代表作となる。例えば画集で表紙作品を買うことはほとんど不可能だろう。しかし、写真集ならそれができる。もしセレクションに悩んでいる人がいたら、本展のギャラリー一押し作品が「From the window」だ。

Blog1
(C)Herbie Yamaguchi

なお、会場では「LONDON AFTER THE DREAM」(1985年、流行通信社刊)をレアブックとして限定数だけ販売予定。全てサイン入り。ただし、初版か2刷りか、帯付きか。また状態によって販売価格はすべてばらばら。手にとってご確認ください。

本書の内容については、日本のファッション系フォトブック・ガイド(第5回)をどうぞ。

http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/08/5london-after-t.html

なお期間中の週末はハービー・山口はできる限り来廊するとのこと。
彼は非常に熱心で平日や予定外の日でも時間が出来ると顔を出してくれる。
なお来廊予定はブリッツのツイッターで案内します。興味ある人はフォローしてください。

ハービー・山口写真展
「マイ・ロンドン・パンク・ライフ」は12月15日(土)まで開催。
オープン午後1時~6時、日曜、月曜が休廊です。

ブリッツ・ギャラリー
http://blitz-gallery.com/

プレスリリースは以下でどうぞ。
http://www.artphoto-site.com/inf_press_55.pdf

プレスプリントは以下でどうぞ。
http://www.artphoto-site.com/inf_press_55image.pdf

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