<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>

<rdf:RDF
  xmlns:rdf="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#"
  xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
  xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
  xmlns:admin="http://webns.net/mvcb/"
  xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
  xmlns:cc="http://web.resource.org/cc/"
  xmlns="http://purl.org/rss/1.0/">

<channel rdf:about="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/">
<title>The Short Epic</title>
<link>http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/</link>
<description>by Yoshiro Fukukawa</description>
<dc:language>ja-JP</dc:language>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:date>2012-05-15T18:16:47+09:00</dc:date>
<admin:generatorAgent rdf:resource="http://www.typepad.com/" />


<items>
<rdf:Seq><rdf:li rdf:resource="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/05/between-maple-a.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/05/2012-8dfd.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/post-d885.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/4-d7b7.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/naoki-mood---9-.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/post-8a24.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-b5a8.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-e4aa.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-74f0.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-92e1.html" />
</rdf:Seq>
</items>

</channel>

<item rdf:about="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/05/between-maple-a.html">
<title>中間層の没落でアメリカが何を失ったのか？テリー・ワイフェンバックの新作「Between Maple and Chestnut」</title>
<link>http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/05/between-maple-a.html</link>
<description>(C)Terri Weifenbach /RAM 来週の23日(水）より米国人写...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Inf_press_54_image2&quot; alt=&quot;Inf_press_54_image2&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/05/15/inf_press_54_image2.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;br /&gt;&lt;span style=&quot;font-size: 0.8em;&quot;&gt;(C)Terri Weifenbach /RAM&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;来週の23日(水）より米国人写真家テリー・ワイフェンバック（Terri Weifenbach）の新作写真展「Between Maple and Chestnut」を開催する。彼女の個展は、「Lana」、「Another Summer」についで3回目だ。本来は連休明けに開始予定だった。Nazraeli Pressのこだわりの写真集制作が遅れスタートが5月下旬にずれ込んだ。素晴らしい出来栄えの写真集も無事に到着、現在展示の最終準備を行っている。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;彼女の作品の多くは自宅のあるワシントンD.C.郊外の裏庭、公園周辺で撮影されている。撮影対象も、空、花、木、昆虫、木葉、小枝、草などが中心。ピンボケ画面の中にシャープにピントがあった部分が存在する、何か夢の中のような瞑想感が漂うイメージで知られている。様々な焦点距離のイメージが普通のシーンを魅力的にする。写真によっては草や飛んでいる昆虫にフォーカス。身の回りのありきたりのシーンも決して静止しているのではなく、風や昆虫たちの動き、光の変化で、まるで万華鏡のように常に変化している様子を表現している。しかし、彼女は自然を美化した作品を目指すロマンチストではない。あくまでリアリストの視点で自然を観察して自分なりのアプローチで作品に仕立てている。欧米ではナン・ゴールディンと同様のアプローチの作家だと評価されている。つまり誰でもが共感できる日常生活の一部を観察し、まるで写真日記のように抽出しているということ。ゴールディンは個人的で性的体験に向かっている一方で、ワイフェンバックは自分の周りの自然風景に向かっているのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;彼女のいままでの作品は、時代との接点がややわかり難いものだった。それが、前回の「Another Summer」あたりから社会の価値観変化を意識したものになってきた。新作も米国社会が経験している中間層の没落という大きなテーマが意識されている。本作タイトルに含まれる「メイプル」と「チェスナット」の名前が冠されたストリートは、かつて米国全土で見られたありふれた光景だった。それは新しい生活を始める中流アメリカ人の郊外生活の象徴でもあったという。私はビル・オーエンスが1972年に発表した写真集「Suburbia」(郊外）（Straight Arro Books刊）を思い出す。同書は戦後の米国消費社会の頂点の時期をとらえた貴重なドキュメント作品。ここには、写真と住民たちのコメントを通して郊外生活を満喫する中間層の幸せな気分が表現されている。消費生活を楽しんでいる住民たちのコメントと現実を忠実に写す写真とに皮肉っぽいギャップがみられるところも興味深い。家、家具、電気製品、クルマ、ペットなどのモノに囲まれて幸せそうにしているこの時代のアメリカ人のポートレート、家族写真は、消費での自己実現に目覚めた80年代の日本人、そしていまの中国人と重なってくる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;しかし21世紀の米国では、かつての田舎風の家に、木々が生い茂り、緑の芝の庭が広がるような郊外シーンはほとんど見られなくなった。特に90年代以降、新自由主義的な経済が浸透し、中間層が急激に没落していった一方で、古い不動産が修繕されて状況は様変わりした。&lt;br /&gt;本作にワイフェンバックが取り組んだきっかけは、彼女が友人の新しい家を探している途中に行き止まりの道に迷い込んだことだった。そこは自動車が通ることもなく、外の世界の影響から完全に隔たれた孤島のような場所で、50年代以降の郊外の雰囲気や歴史を残していた。彼女は古き良き時代の気分を感じるその地を約1年半に渡って撮影。やがて住民たちは年老いたかつて中間層世代ではなく、若い富裕層家族に移り変わっていることを発見するのだ。&lt;br /&gt;ワイフェンバックが今回撮影した新しい「メイプル」と「チェスナット」は、裕福な若い世代が住む場所に変わっていた。しかしこれは変化の断片でしかないのだ。いま全米では、かつて中間層が住んでいた場所で様々な変化が起きている。&lt;br /&gt;本作で、彼女はただ古き良き時代の残り香を現在に紡ぎだしたのではない。テーマに取り上げているのは、中間層の没落によりアメリカが何を失ったかを問うことなのだ。彼女は、一種の希望である純真さをアメリカはなくしたと述べている。それは、誰でも成功のチャンスがあるというアメリカン・ドリームがもはや存在しないという意味なのだろう。&lt;br /&gt;本作には光り輝く、美しい郊外の写真が数多く収録されている。しかし、いまやそれらは普通の情景ではない。きれいで何気ないシーンの背景に、アメリカ社会の変化をとらえた作家の冷徹なリアリストの視点があるのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;本展では、「Between Maple and Chestnut」からカラー作品約16点が展示。会場の一部では昨年刊行された写真集「Some Insects」からカラー4点も同時展示される。&lt;br /&gt;ちなみに新作の撮影は全てライカM6。レンズは、Noctilux 50、Summicron 35、Dual Range Summicron 50とのこと。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;テリー・ワイフェンバック写真展「Between Maple and Chestnut」は、5月23日(水）～7月21日(土）まで開催。時間は午後1時～6時、休廊は日曜、月曜です。期間中にギャラリストのフロア・レクチャーも開催予定です。&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>ギャラリー&amp;写真家情報</dc:subject>

<dc:creator>yoshi</dc:creator>
<dc:date>2012-05-15T18:16:47+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/05/2012-8dfd.html">
<title>2012年春のアート写真市場ニューヨーク・オークション速報</title>
<link>http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/05/2012-8dfd.html</link>
<description>景気の先行指標である株価。ここ数カ月に渡り、NYダウは13,000ドルを挟んで上...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;景気の先行指標である株価。ここ数カ月に渡り、NYダウは13,000ドルを挟んで上値と下値が限られたレンジ内取引が続いている。景気回復の経済指標が続くとレンジ上限に向かうが、雇用や小売売上の改善が遅れているニュースでレンジ下限に向かう。そうなると今度は金融緩和期待が浮上し株価の下値を支える。もう一つの不安定要因は欧州情勢。短期的に状況が改善しないのは市場のコンセンサスで、スペインなどの先行き不安なニュースが出ると株価はレンジ下限に向かう。 &lt;br /&gt;&lt;img title=&quot;Blog1&quot; alt=&quot;Blog1&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/05/08/blog1.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;br /&gt;&lt;span style=&quot;font-size: 0.8em;&quot;&gt;CHRISTIE&#39;S Catalogue&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;さてニューヨーク春のアート写真オークションは4月第1週目に行われた。株価は13,000ドル超えのレンジ上限あたりの取引が続いており、市場のセンチメントは悪くはなかったと思う。主要3ハウスの売り上げは、ササビーズ約378万ドル（約3.8億円）、落札率約69%、クリスティーズ約688万ドル（約5.5億円）、落札率約82%、フィリップス(Phillips de Pury &amp;amp; Company)約610万ドル（約4.88億円）、落札率約81%だった。ササビーズの不落札率が上昇したことで全体の売り上げは昨年秋より減少。他2社はほぼ前回並みの数字を達成している。主要3社の総売り上げはリーマンショック後の2009年春に急減。その後、株価同様に回復トレンドが続いた。2010年春以降は1600万ドルから1900万ドルの範囲内に落ち着いている。今回のオークションもほぼそのレンジ内に収まる結果だった。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;市場の売買トレンドも変わらない。質の高い希少作品へのコレクター需要は強い。しかし中級から普通レベルの作品ではコレクターは高値を追わないのだ。ただし、美術館で展覧会が開催されている作家に関しては、資産価値の再評価による上昇もみられた。&lt;br /&gt;この傾向を象徴していたのが、ササビーズに出ていた、ダイアン・アーバスの&amp;quot;A Box of Ten Photographs&amp;quot;が不落札だったことだろう。これは、エディション50点の10作品入りポートフォリオ作品。作家の死後に制作され、娘のDoon Arbusによるサインがあるエステート・プリントだ。作家本人のサイン入り作品が非常に高額なことから、エステート・プリントも通常では考えられないほど値が上がっていた。今回のセットの落札予想価格は40万～60万ドル（約3200万～4800万円）。冷静に考えるに本人のサインがなく、エディション50点のエステート・プリントは決して希少作品ではない。作家人気先行によりつけられた落札予想価格が高すぎるとコレクターは判断したのだと思う。しかし、ササビーズによると同作品はオークション終了後に売れたとのことだ。落札予想価格下限以下に設定されているリザーブ価格を引き下げたのだろう。&lt;br /&gt;&lt;img title=&quot;Blog2&quot; alt=&quot;Blog2&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/05/08/blog2.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;br /&gt;&lt;span style=&quot;font-size: 0.8em;&quot;&gt;SOTHEBY&#39;S Catalogue&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;さて今シーズンの高額落札を見てみよう。フィリップスでは、シンディー・シャーマン&amp;quot;Untitled Film Still #49,1979&amp;quot;が626,500ドル（約5012万円）で落札。これが今シーズンの最高額だった。ニューヨーク近代美術館（MoMA)で開催中の回顧展や現代アートオークションでの度重なる高額落札が影響していると思われる。ルイジアナ美術館で回顧展開催中のアンドレアス・グルスキーの人気も不動。&amp;quot;Taipei, 1999&amp;quot;が302,500ドル（約2420万円）で落札されている。2011～2012年にかけて全米の美術館で回顧展が開催中のフランチェスカ・ウッドマンの &amp;quot;Untitled, Room, 1977&amp;quot;が170,500ドル（約1364万円）という作家のオークション落札最高値をつけている。サリー・マンも、&amp;quot;Candy Cigarette, 1989&amp;quot;が266,500ドル（約2132万円）という、作家のオークション落札最高値で落札された。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;ササビーズでは、アンセル・アダムス作品が落札上位を占めた。明らかにクラシック作品が復権している。約84X97cmの大判サイズの、&amp;quot;Mount McKinley and Wonder lake, Danali national Park, 1947&amp;quot;が266,500ドル（約2132万円）、また約101X72cmのサイズの、&amp;quot;White House Ruin, 1942&amp;quot;が122,500ドル（約980万円）で落札されている。同じくロバート・メイプルソープの美しいプラチナ・プリント&amp;quot;Calla Lily,1984&amp;quot;も、 122,500ドル（約980万円）で落札されている。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;クリスティーズでは、写真集&amp;quot;アメリカ人&amp;quot;の表紙にもなっているロバート・フランクの代表作&amp;quot;Trolley, New Orleans, 1955&amp;quot;が落札価格上限の15万ドル（約1200万円）をはるかに超える434,500ドル（約3476万円）で落札されている。また、アーヴィング・ペンの代表作&amp;quot;Black and White Vogue Cover, 1950&amp;quot;も同額で落札。これは1968年にプリントされた貴重なプラチナ作品。ちなみに落札予想価格上限は30万ドル（約2400万円）だった。&lt;br /&gt;ウィリアム・エグルストンのダイトランスファー作品&amp;quot;Untitled, 1973&amp;quot;は242,500ドル（約1940万円）で落札。これは落札予想価格上限は9万ドル（約720万円）の約3倍近い。明らかに3月の単独オークションの成功が影響していると思われる。&lt;br /&gt;今回のクリスティーズで注目されたのはヒューストン美術館のコレクションからのセールだった。欧米の美術館は将来の作品コレクション用の資金調達のために重複作品を市場で売却することがある。一般コレクターにとってこれは最高の来歴の作品となる。予想通り、出品71点のうち67点が落札。売り上げ総額は当初予想の上限を超えたとのことだ。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;さて、ニューヨークのオークション終了後、米国では雇用者数の伸び悩んでいる統計結果が発表された。欧州でも南欧財務危機問題の再燃、財政再建に反する選挙結果などが明らかになるなど、 経済、社会情勢はふたたび不安定になってきた。どうもふたたび株価も上記のレンジの下限をためすような雰囲気だ。中長期のチャートを見ていると、いまはリーマンショック後の安値からの上昇トレンドチャンネルの中にいる。しかし上限を突き抜ける力はない。個人的には何かのショックで支持線を下に抜ける可能性の方が高いのではないかと感じている。&lt;br /&gt;5月写真オークションは規模は小さくなるがロンドンに舞台を移して行われる。不安定な外部状況が続く中、アート写真市場の質と希少性追求の傾向はまだ変わりそうもないだろう。&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>アート写真最前線</dc:subject>

<dc:creator>yoshi</dc:creator>
<dc:date>2012-05-08T18:52:26+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/post-d885.html">
<title>エグルストンがコレクターに訴えられる！いまも続く単独オークションの衝撃</title>
<link>http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/post-d885.html</link>
<description>エグルストン写真集William Egglestons G...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Blog&quot; alt=&quot;Blog&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/04/24/blog.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt;&lt;br /&gt;エグルストン写真集&amp;quot;William Eggleston&#39;s Guide&amp;quot; &lt;/p&gt;

&lt;p&gt;3月クリスティーズで行われたウィリアム・エグルストンの単独オークションが大成功したことは以前に触れた。巨大なデジタル・ピグメント・プリントが落札予想価格をはるかに超えて高額落札されたことにアート写真業界は衝撃を受けた。写真集表紙になっている有名な3輪車のイメージ&amp;quot;Untitled, 1970&amp;quot; は、約57.8万ドル（約4913万円）という作家のオークション最高落札価格された。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;a href=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/post-8a24.html&quot;&gt;http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/post-8a24.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;オークションの余波はいまでも続いている。米国のウォール・ストリート・ジャーナルなどの報道によると、ニューヨーク在住のアートコレクター、ジョナサン・ソベル氏が2012年4月4日ウィリアム・エグルストンを詐欺で訴えたとのことだ。彼はエグルストンのリミテッド・エディション作品192点を持つ有力コレクター。限定だったはずの作品が今回デジタルて再び販売され、自身のコレクション価値が棄損されたと主張。またエグルストンはリミテッド・エディションを定めるNY州法に違反すると指摘し、かつて限定作品したイメージのこれ以上の制作差し止めを主張しているとのことだ。&lt;br /&gt;実際、3月のクリスティーズのセールで、エグルストン作品歴代高額落札の上位10位のうち7点までがデジタル作品となってしまった。一方でエグルストン側の主張は、新しいバージョンの作品を制作することは作家の権利だと主張している。この混乱の影響で、4月のニューヨーク・オークションでは、複数枚のエグルストンのダイトランスファー作品の出品が取りやめになっている。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;最初の段階で、同じネガからサイズ違いのリミテッド・エディションを制作するのはわりと一般的な慣習だ。また作家の死後にエステート・プリントとして新たに制作される場合はよくある。たしかに、作家の生存中に完売作品の再制作はあまり記憶にない。思い起こすのは同じくニューカラーのジョエル・マイロウィッツだ。彼はタイプCプリントで一部リミテッド・エディション作品を制作していた。最近になってエグルストンと同様に大きなサイズのデジタル・ピグメント・プリントを再制作している。しかし、彼の場合は特に話題にならなかった。やはりセカンダリー市場の規模がエグルストンと比べて圧倒的に小さいから特にコレクターも問題視しなかったのだろう。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;日本ではリミテッド・エディションの考え方にかなりばらつきがある。市場が非常に小さく写真に資産価値があると考えられていないのでルール順守はあまり問題にならない。通常はコマーシャル・ギャラリーの取り扱い作家が限定数を設けることができる。つまり写真家以外の第3者が厳密に枚数を管理する体制が整っていることが重要なのだ。 ギャラリー取り扱いでない写真家やアマチュアはオープン・エディションにするのが一般的だ。しかし、日本には欧米的なコマーシャル・ギャラリーが少ないので、 残念ながら仕様に一貫性がない。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;本件は海外のアート界でもかなり話題になっている。識者たちのコメントを読んでみると、問題の本質はリミテッド・エディションと違うところにあるのが見えてくる。ソベル氏は長年に渡りアート写真市場でコレクションを行っていた人物だ。どうも彼は、アート写真が、巨大な現代アート市場の一部になりつつある状況への不満があるようなのだ。自分が中心的な存在だったアート写真界に、より資金力を持った現代アートのコレクターが入り込んできたことへの焦りもあるだろう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;どういうことか簡単に説明しよう。つまりソベル氏はオークション開催のことは当然事前に知っていた。かれはオークション自体の中止を求める選択肢もあったはずだ。しかし、それを行わなかった理由は、大判サイズのデジタル作品が自分の貴重なダイトランスファーのヴィンテージ・プリントよりも高額で落札されるとは想像だにしていなかったからだろう。いま思うと控えめなオークションハウスの落札予想価格も、アート写真の従来の基準で設定されていたと思う。しかし、結果は前記のとおりの驚異的な高額落札だった。ダイトランスファーのヴィンテージプリントという従来のアート写真コレクターがこだわる、プリント方法、撮影年、プリント年は一顧だにされなかったのだ。それらよりも作家性や作品自体を重視する現代アートの価値観で、モダンプリントでデジタル作品でも高額落札されてしまったわけだ。ちなみに現代アート系のアンドレアス・グルスキーやシンディー・シャーマンは、3億円以上の値がオークションで付いている。約4913万円のエグルストン作品も視点を変えれば安いといえないことはない。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;また、現存作家のエグルストンがオークションハウスを通じて作品を一括販売したことも重要だ。従来は、まずギャラリーを通してコレクターが最初に作品を購入し、その後価値が上昇してオークションで販売するという図式だった。しかし、今回の方式だと、ギャラリーもコレクターも収益機会、作品価値上昇のメリットを享受できない。オークションハウスが手数料を稼ぎ、売り上げは作家が総取りしてしまうのだ。これは、現代アート界の話題の人物ダミアン・ハーストがオークションハウスと組んで初めて行った手法なのだ。このようにアート写真界の重要作家だったエグルストンが現代アート界に活動基盤を移すことへのいら立ちがソベル氏側にあったのではないだろうか。&lt;br /&gt;この裁判、実は現代アートとアート写真との縄張り争い、そしてギャラリー、オークションハウス、アートフェア、有力コレクターの業界内の主導権争いが影を落としているようだ。裁判の結果は写真市場にかなり大きい影響を与えると考えられる。これからも動きをフォローして取り上げるつもりです。&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>アート写真最前線</dc:subject>

<dc:creator>yoshi</dc:creator>
<dc:date>2012-04-24T18:38:43+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/4-d7b7.html">
<title>新年度4月以降の予定テリー・ワイフェンバック新作展など</title>
<link>http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/4-d7b7.html</link>
<description>(C)Terri Weifenbach / RAM 昨年の今頃は震災直後でギャラ...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Blog&quot; alt=&quot;Blog&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/04/17/blog.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;br /&gt;(C)Terri Weifenbach / RAM&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;昨年の今頃は震災直後でギャラリーは開店休業状態だった。不要不急の最たる商品であるアート作品を積極的に売買するような雰囲気はなかった。 &lt;br /&gt;今年の市場の雰囲気は遥かに好転してきている。円高の勢いもおさまり、株価も一時的だったが震災前のレベルまで戻った。作品の動きもほぼ震災前の水準に近づいてきた。しかし、日本のアート写真界にはいまだ勢いは感じられない。ここ数年、アートフェア開催がブームとなり、写真も含めて全国で数多くのイベントが開催された。最初のうちは多くの人の関心を集めた。しかし写真に関しては、参加業者の展示作品が毎回あまり変わり映えがしなくて退屈だ、という意見が多く聞かれるようになった。欧米のギャラリーは、主要なフェアでは常にフレッシュな展示を心がけるのがあたりまえ。つまり、過剰なフェア開催で日本の写真界のコンテンツ不足が明らかになったのだと思う。売り上げや内容が伴わない客寄せのためのイベントは長続きしないのだ。&lt;br /&gt;最近はさらにギャラリーの写真展でさえ、見たい買いたい展示はほとんどないという厳しい意見をコレクターからよく聞く。動くのは、インテリア向けの安い写真と、ブランド作家が中心なのだ。つまり、色々あったものの結局は20年前と全く変わらない状況なのだ。これは学生の就職の価値観が20年前の大企業、役人志向に舞い戻ったことと重なって見えてくる。やはり、ある日突然にアート写真ブームが来ることはないのだ。新人の育成から地道に市場の厚み作りを行っていくしかない、とあらためて感じている。 &lt;br /&gt;&lt;br /&gt;4月17日～29日までは、広尾のIPCで「Living with photography（写真とともに生きる）」展を開催する。写真展の趣旨は、「写真とに生活する」ではなく、「写真とともに生きる」だ。写真撮影を通しての社会とのつながりを支えに生きている人たちのグループ展だ。今年の2月に「The Emerging Photography Artist 2012(新進気鋭の写真家展）」を開催したが、今回はその延長上の企画だ。職業は様々だが、写真を長年撮影している人で、作家としてのキャリア展開を目指している7名をセレクトしている。&lt;br /&gt;参加者は、金子典子、南しずか、木戸孝子、濱田トモミ、猪俣　肇、大橋英児、斉藤秀之。&lt;br /&gt;ファイン・アート・フォトグラファー講座などのワークショップ参加者は、個展前の目標としてほしいクループ展だ。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;4月25日～5月20日まで、ハービー・山口とヨーガン・シャドバーグの二人展「Two in One in England」が大阪のブルーム・ギャラリーで開催される。以前、ブリッツで開催してたいへん評判だった企画の待望の関西巡回展になる。本展はハービー氏にとって非常に思い入れが強いロンドン時代の師匠との二人展だ。5月12日(土）にはハービー・山口のトークイベント＆スライドショーもギャラリーで開催される。&lt;br /&gt;日本経済新聞での「光　十選」の連載、「写真家たちの日本紀行」出演、震災をテーマにした写真集「Hope 3.11」の出版など、活躍の幅をますます広げているハービー氏の最新トークはファンならずとも興味深いだろう。彼のイベントはすぐに満席になることで知られている。興味ある人は早めに予約してください！&lt;br /&gt;今後、京阪地域でのハービー・山口の巡回展はブルーム・ギャラリー中心に行うことになる予定。楽しみにしていてください！&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;詳しくは以下をご覧ください。&lt;br /&gt;&lt;a href=&quot;http://www.bloomgallery103.com/event/bloom-kai/120512.html&quot;&gt;http://www.bloomgallery103.com/event/bloom-kai/120512.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;ブリッツでは、5月23日からテリー・ワイフェンバックの新作展「Between Maple and　Chestnut」を開催する。これは、かつて中間層の家族が多く住んでいた、全米いたるところにあったメイプルとチェスナットがついていた郊外のストリートをテーマにした作品。90年代以降に中間層が没落して、21世紀の現在もはやそのような場所は存在しない。ワイフェンバックは、ある時友人の新居を訪ねるときに道に迷う。そして迷い込んだのが50年代の雰囲気を持った美しい郊外の町並みを持つストリートだったという。まるでタイムマシーンで過去に舞い戻った感じだったのだろう。彼女はその地域を約1年半に渡り撮影したのが本作。しかし、撮影を続けながら気付いたのは、住民はもはや中間層ではなく成功した若い富裕層だったという。本作では、中間層の没落でアメリカは何を失ったかをテーマにしている。それは、誰でも頑張れば成功するというアメリカドリームの終焉なのだ。&lt;br /&gt;いつもと同じように明るい、輝く、郊外のシーンなのだが、今回は明確な時代と社会の変化を意識した作品になっている。写真集はちょうど写真展開催に合わせて入荷する予定。限定1000部なのですぐに売り切れそうだ。なお、昨年発売された、「Some Insects」からも4点だけ展示する予定。こちらの写真集も既に完売しているのだが、写真展に際して限定数を確保した。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;新年度もよろしくお願いします！&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>ギャラリー&amp;写真家情報</dc:subject>

<dc:creator>yoshi</dc:creator>
<dc:date>2012-04-17T17:53:49+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/naoki-mood---9-.html">
<title>静謐でピュアなホワイトキューブシャネル・ネクサス・ホール「NAOKI MOOD - 9 GIRLS」</title>
<link>http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/naoki-mood---9-.html</link>
<description>(C)Naoki 銀座のシャネル・ネクサス・ホールで、NAOKIの写真展「MOO...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Blog&quot; alt=&quot;Blog&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/04/10/blog.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;br /&gt;&lt;span style=&quot;font-size: 0.8em;&quot;&gt;(C)Naoki&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;銀座のシャネル・ネクサス・ホールで、NAOKIの写真展「MOOD - 9 GIRLS」が4月25日まで開催されている。高級ブランド店なので、入場をためらう人もいるかもしれないが、ぜひ勇気をだして見に行ってほしい。もちろんシャネル製品を買わなくても大丈夫。中央通りのブティック・エントランスから入り、左奥のエレベーターで4階に上がると会場がある。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;前回は、エリオット・アーウイット写真展を開催していたのだが、今回の会場の雰囲気は全く違う。浮遊感のある雰囲気で作品と対峙してほしいという作家の希望で、会場全体が真っ白い箱型になっている。壁が白いのはもちろん、天井部分も白い天幕で覆い、ライトはその上に設置されている。つまり光源が直接見えなくなっている。そして注意してほしいのが、床までもが白い板が敷きつめられていること。これにより天幕の上の光が細長いキューブになっている会場全体に回るようになっているのだ。すごく斬新で凝った写真展の演出だと思う。&lt;br /&gt;ある外人写真家を連れていったら、まるで京都・奈良のお寺の静謐な空間を21世紀の東京銀座に再現しているようだ。ZENのようなミニマムで素晴らしい展示空間だと評していた。ちなみにその外人写真家は、会場スタッフの来場者を見送る丁寧なおじぎにえらく関心して、それも含めてネクサス・ホールにZENの美意識を感じたそうだ。&lt;br /&gt;そういえば、NAOKIは奈良のお寺が実家なのだ。幼少のころから育まれていた空間の美意識が間違いなく会場づくりには反映されていると思う。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;エレベーターを降りたすぐの付近では、「ワン・セカンド」のムービーが流れている。これは。モデルは映画だと女優に負けるが、1秒なら決して負けない自己表現ができるというコンセプトで作られたもの。膨大な数のモデルが１秒ごとに最高の表現を見せる超ショート・ムービーがエンドレスに続いている。これだけのモデルを動員できるのはマルチ・アーティストのNAOKIしかいないだろう。壁面には、10点の巨大作品が余裕を持って展示されている。さまざまなテーマごとに、OL、スクールガール、キャバクラ嬢などに扮した全て違うモデルが各9名ずつ起用されている。撮影の、キャスティング、スタイリング、ロケハンなどはNAOKI自身が担当。なんとすべてが今回の展示のために1年間かけて制作された撮り下ろし作品だ。NAOKIが考える21世紀日本ファッションの最前線をぜひ実感してほしい。色々な意見をぜひ聞いてみたいと思う。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;NAOKI写真展は4月25日(水）までシャネル・ネクサス・ホールで開催中。場所はマロニエ通りと、中央通りの交差点。銀座松屋の向かいにあります。&lt;br /&gt;時間12:00～20:00、入場無料、無休&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;なお、ブリッツではナオキの「ORDINAL VINTAGE PHOTOGRAPHS」展を開催中。&lt;br /&gt;バブル期を経て、昭和から平成に変わりいまだ浮ついている東京の雰囲気をとらえた90年代の代表作だ。すべてアナログのモノクロ作品約20点が展示されている。&lt;br /&gt;こちらは4月28日まで開催。ぜひご覧ください。&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>ギャラリー&amp;写真家情報</dc:subject>

<dc:creator>yoshi</dc:creator>
<dc:date>2012-04-10T18:20:14+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/post-8a24.html">
<title>ウィリアム・エグルストンのピグメント・プリント高額落札は何を示唆するのか？</title>
<link>http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/04/post-8a24.html</link>
<description>ウィリアム・エグルストン(1939-)は、シリアス・カラーの元祖として知られてい...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Blog&quot; alt=&quot;Blog&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/04/03/blog.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ウィリアム・エグルストン(1939-)は、シリアス・カラーの元祖として知られている。それまでのアート写真はモノクロで抽象的な美を追求するものだった。カラー写真は商業写真や個人のスナップ用として低く見られていた。エグルストンはダイトランスファーの技法を探求し、色のコントロール可能にして作品制作を行ったのだ。彼は1976年にニューヨーク近代美術館で同館写真部門ディレクターのジョン・シャーカフスキー企画による個展でデビューしている。彼の作品は米国南部の色彩豊かな情景をカラーとシャープ・フォーカスで表現しているのが特徴。モノクロでは退屈な南部のありきたりのシーンを一気に魅力的な作品にした。画家エドワード・ホッパー、チャールズ・バーチフィールドの描いた風景画や、スーパー・リアリズムの絵画作品と対比して語られることも多い。2008年にはホイットニー美術館で米国初の本格的回顧を開催。アメリカの原風景をカラーで表現してきた作家として、市場での評価は更に高まっている。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;今年の3月12日にクリスティーズ・ニューヨークでウィリアム・エグルストンの単独オークションが行われた。(上記図版はカタログ）総売り上げは約590万ドル（約5億円）。これは当初の予想の2倍を超える金額だった。出品された36点は完売。最も高価だったのは写真集&amp;quot;&lt;span id=&quot;btAsinTitle&quot;&gt;William Eggleston&#39;s Guide&amp;quot;の&lt;/span&gt;表紙になっている3輪車のイメージ&amp;quot;Untitled, 1970&amp;quot; 。約57.8万ドル（約4913万ドル）という作家のオークション最高落札価格だった。&lt;br /&gt;オークションの注目点は出品作品がすべてインクジェットによる112 x 152 cmの巨大プリントだったこと。ピグメント・プリント(カタログの表記）がコレクター、美術館に評価されるかが注目された。結果的には、高額落札が実現したことでインクジェットでも作品評価が全く変わらないことが示された。&lt;br /&gt;私は、オリジナルのダイトランスファーの微妙な色合いや雰囲気を再現することにこだわって制作されたことがポイントだと考えている。つまり出品作は明確な基準があって制作されたということだ。そして、1994年にコダックがダイトランスファー製品を生産中止していることも重要だ。 それを代替するモノとしての意味づけがある。そしてアナログでは制作不可能だった112 x 152 cmの巨大プリントであることも、デジタル技術を利用する重要な理由となる。その上で、エディション数を僅か2枚に限定したことが高額落札の背景にあるだろう。&lt;br /&gt;オークションの収益はEggleston Artistic Trustのものとなるそうだ。メンフィスにエグルストン・ミュージアムを設立する計画が昨年に発表されている。官民協力の上で行われ、予算規模は約15mという。今回の売り上げはそのために使われるのだろう。オークション落札者も、その事業を応援しようという寄付的な意思もあったと思う。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;2011年4月8日クリスティーズでは、同じ3輪車のダイトランスファー作品が、266,500ドル（約2265万円）で落札されている。これは1980年に制作されたもので、サイズは30X44cm、エディション20。当時のクリスティーズが付けた落札予想価格は20～30万ドルだった。興味深いことに、今回のピグメント・プリントの落札予想価格も20～30万ドルとまったく同じなのだ。結果は前回26.65万ドル（約2265万円）、今回は57.8万ドル（約4913万円）。かなり大きな差がついた。&lt;br /&gt;落札価格から読み取れるのは、ダイトランスファーからデジタルに変更されたことによる作品価値の評価減よりも、大きなサイズと少ないエディションという希少性の評価増が遥かに勝ったということだろう。作家の厳密な管理下で制作された少数限定作品の場合、インクジェットプリントでも決して価値を減じるわけではないようだ。&lt;br /&gt;これは重要な市場センチメントの変化なのだ。彼はダイトランスファーを探求し、色のコントロール可能にした上で作品を制作した写真家。それゆえ、ダイトランスファーの技法が作品価値に非常に影響を与えていた。オークションでもタイプＣプリントとダイトランスファーとはかなり価格差がある。しかし21世紀が10年以上が経過した現在、技術進歩によりデジタル写真のクオリティーが大きく向上し、またアート界の主流となった現代アートが写真をその一部にとり込んでしまった。いまや写真は長らく引きずってきた作品制作技法のしがらみから解放されつつあると考えてよいだろう。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;私は2007年にペース・マクギルで開催されたアービング・ペン(1917-2009)の花の写真展を思い出す。その展示では、ダイトランスファーとともに、インクジェット作品が並列販売されていた。当時は、デジタル写真は銀塩写真の普及版で、安く買えるという認識があった。しかし、ペース・マクギルは他の技法の作品と全く同じフォーマットと値段で販売したのだ。たしか、スタートは2万ドル程度だったと記憶している。これには、かなりの賛否両論があった。銀塩時代の終わりという肯定的意見や、デジタルで高額の値段をつけるのは詐欺だ、という意見も聞かれた。&lt;BR&gt;デジタルプリントをとりまく状況はこの5年で大きく変わったのだと思う。いまでは、アニー・リーボビッツのように、エディションの途中で、制作方法をデジタルプリントに変える写真家もいる。&lt;br /&gt;しかし、デジタルカメラで撮影された写真は、その行為自体が作品コンセプトの一部として提示されない限りいまだ評価は確定していない。デジタル撮影では、作家が何を作品のオリジナルとするかの明確な提示が必要になる。それがなされないと、インテリア向けの大衆アート作品に陥るリスクがあるのだ。フィルムの生産中止を見込んでデジタルに移行した写真家もいた。しかしデジタルは銀塩写真の延長上に存在するものでないことが次第に意識されるようになってきた。今後も、様々な試行錯誤が行われながら共存が続くのではないだろうか。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;さて海外では今週からニューヨーク春の写真オークションが主要ハウスで開催される予定だ。市場の将来を占う意味でも重要なイベントだ。株価の上昇が、レアな作品の相場を押し上げるのか？また中間価格帯の作品にどのような影響を与えるかに注目している。&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>アート写真最前線</dc:subject>

<dc:creator>yoshi</dc:creator>
<dc:date>2012-04-03T18:29:08+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-b5a8.html">
<title>写真集を出版する方法西山俊一氏(窓社）のメッセージ</title>
<link>http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-b5a8.html</link>
<description>世の中にはアート作品を評価する基準となる膨大な情報が存在している。しかし、私たち...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Blog&quot; alt=&quot;Blog&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/03/27/blog.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;/p&gt;

&lt;p&gt;世の中にはアート作品を評価する基準となる膨大な情報が存在している。しかし、私たちがそれらすべて得ることは不可能。また人間は自分の信じたい情報だけに反応する特性も持っている。だからそれぞれの人の経験と情報量によって価値基準は全く違ってくる。写真編集者とギャラリーとは違うし、同じギャラリーでもディレクターによって基準はばらばらだ。この多様性こそがアートの面白さだと思う。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;売れているから作品が優れているわけでは決してない。評価基準同様にお金の価値も人によって様々だからだ。売れない優れた作品は数多く存在する。&lt;br /&gt;美術館で個展を開催したから良いわけでもない。美術館も様々なステータスがある。あまり知られていないが美術館は会場を貸し出したりする。予算があれば普通の写真家でも美術館での個展開催は可能なのだ。日本ではイベント業者主催による美術館の写真展は数多く行われている。&lt;br /&gt;長期間に渡るオ―クション市場での継続取引は作家のステイタスになるだろう。ギャラリーで売れるのと違い、作品に多くの人が資産価値を認めていることになる。ただし、それは作家が亡くなった後のことが多い。現存作家の場合は、様々に存在する評価が今後も持続するかは誰もわからない。この点に関してはベテランのギャラリストも編集者も謙虚なのだ。彼らは独自の世界観や視点で最終的に写真史や市場に残る写真家探しを懸命に行っている。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;広尾IPCで開催されていたセイリー育緒写真集出版記念展。&lt;br /&gt;同書を刊行した窓社の西山俊一氏のトークイベントが先週末に開催された。窓社は細江英公などの写真集を刊行している出版社。写真集以外にも、カメラ毎日の伝説の編集者山岸章二のキャリアを紹介した西山一夫による「写真編集者」(2002年刊）など、写真業界にとって重要な本も出版している。&lt;br /&gt;彼は写真が気に入れば新人の写真集でも出してくれる編集者として知られている。セイリー育緒も評価されたひとり。彼女は全くの無名写真家だが、ハリウッドで撮影した作品群が「酔いどれ吟遊詩人」として写真集化された。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;以下に西山氏のトークの内容を簡単に再現しておこう。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;・はじめてセイリー育緒の写真を見た時の印象&lt;br /&gt;最初は作品のデータをディスクで送付してもらった。とても魅力的で勢いがある写真と感じてすぐに作品実物を見せてもらった。60～70年代の最も日本写真に活力があった時代のパワーを思い起こさせた。日本の社会で力を持ち、また読者との接点を持つためには何らかの仕掛けが必要と考えた。最近撮影しているサラリーマンの群像のシリーズと組み合わせることも考えた。テキストは自分の写真を後になって説明しようとしていたのでダメ出しをした。一種のドキュメンタリーなので撮影時の現実が活かされたものを求めた。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;・写真家、作品ポートフォリオの評価について&lt;br /&gt;写真家の人間性、人生と作品は切り離すことが必要だ。一方で写真集を作るには作家性とかけはなれることはできない。それらを総合的にみるのだが、写真家の情熱を重要視している。人生をかけて写真集を出したいという明確な目標を持っている人の作品だけをみる。ただ目的なく写真を見てくれでは意見をいいようがない。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;・窓社について&lt;br /&gt;編集、印刷、営業まで全てを一貫して行っている。写真集のクオリティーは高いと書店の信用を獲得していると理解している。小さな会社だが書店ではかなりのスペースを提供してもらっている。過去に出版した写真集では、ほとんどの写真家が賞をもらっている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;・写真家になるということ&lt;br /&gt;写真は誰でも写すことができる。誰でも写真家になることはできる。しかし、写真を人に見てもらい、写真集を作り買ってもらうならある程度の知性が必要だ。つまり、写真を社会化して、商品にすることが必要だからだ。この段階では、写真家は目的を持って世の中と議論できるか、コミュニケーションできるかが問われる。そして、世の中に受け入れられるためには、純粋に写真を撮影していることが重要だ。写真バカかどうかということだろう。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;・写真集におけるデザインの役割&lt;br /&gt;写真を大事にしてくれるデザインが重要だろう。著名デザイナーはどうしても写真を素材として扱う傾向がある。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;西山氏は何を基準に写真集を出版しているのだろうか？トークの内容だけだとやや分かり難いだろう。彼は長年にわたり信じる考え方、視点、理念を持っている人だと感じた。それが広まることで世の中が少しでも良くなるはずだと確信しているのだと思う。それと関連性を見出すことができる写真作品を情熱を持って世に送り出しているのだ。 &lt;br /&gt;それはアート系の人の基準とはやや違う印象もある。しかし基本となるのは写真家が何を考えて、世の中をどのように見ているかだろう。現実を重視する写真家とは相いれないことや勘違いもあるだろうが、これも写真を評価する側の個性だと思う。&lt;br /&gt;ちなみに西山氏は今年65歳になるそうで、年内での引退を考えているという。彼の熱い語り口からは、最後にできる限り良い写真集を1冊でも多く世の中に送り出したいという情熱が伝わってきた。 &lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>アーティストガイド</dc:subject>

<dc:creator>yoshi</dc:creator>
<dc:date>2012-03-27T18:13:21+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-e4aa.html">
<title>消費がアメリカ人を救ったのか？ブライアン・ウールリッチの予見する未来の消費社会</title>
<link>http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-e4aa.html</link>
<description>ブライアン・ウールリッチ(1971-)のIs This Place ...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Blog&quot; alt=&quot;Blog&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/03/20/blog.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ブライアン・ウールリッチ(1971-)の&amp;quot;Is This Place Great Or What: Copia : Retail, Thrift, and Dark Stores,　2001-11&amp;quot;（ Aperture 2011年刊)は、同じテーマで作品を撮り続けることの重要性を改めて感じさせる写真集だ。継続すると関連情報がどんどん集積され、テーマに対する問題意識が深まる。いままでに見えてこなかった新たな視点が発見できる。長期プロジェクトの場合、同じスタンスで作品と対峙していると、対象の変化を通して時代が見えてくるのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ウールリッチは、ニューヨーク州ノース・ポート出身。彼が21世紀になってから作品テーマとして取り組んだのが「Retail（小売り）」(2001～2006）シリーズだ。彼がこれを選んだ理由が面白い。米国では2001年10月26日にテロ対策として愛国主義者法（Patriot Act)が成立した。当時のブッシュ大統領は署名したときの挨拶で、「米国経済の活力はアメリカ人の消費意欲による」と発言したという。ウールリッチは、買い物するアメリカ人が本当に愛国者なのかと疑問に思い、写真家として作品制作でそれを確かめようとしたそうだ。&lt;br /&gt;人が多く騒がしい店舗内での撮影は難しい。彼は場所を選んで撮影タイミングを長時間に渡って待ったという。その行為はアートというよりも人類学の人間観察に近いものだったという。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ウールリッチは全米の大規模モールを撮影してまわり、商業施設がどの場所でも均質なことを発見する。 そしてグローバル経済進行のもとで米国人の消費が大きく変化したのに気付く。製造業者が労働コストの安い国へと生産をシフトしたことで起きたのが洋服価格の大幅な下落と大量消費。本書の資料によると、米国人が年間に購入するアウトウェア、アンダーウェアのアイテム数は、1991年には34.7点だったのが2007年には68点に上昇したとのこと。そしてかつては贅沢品だった服は大量消費、大量廃棄される商品になる。やがてそれが家具や電気製品にも広がっていく。イケアなどによる安い商品の登場で家具消費は1998年～2007年にかけて150%も上昇したとのことだ。&lt;br /&gt;ウールリッチはその後の「Thrift」シリーズで消費現場の撮影をリサイクル・ショップや商業施設の裏側にシフトする。大量消費されたモノの行き末に興味を持ったからだ。そこに、価値がほとんどなくなった大量の商品の山、大量廃棄の現場を発見する。写真集表紙は、大量の中古服の中で呆然としている若い女性の写真だ。リサイクル店ではいまやグラム単位で服が売られているという。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;そして2008年のリーマンショックをきっかけに消費を取り巻く状況は大きく変わる。大量失業と、不動産価格の急落が原因となり、買いものや消費よりも、節約や貯蓄に関心を持つ人が増加する。ガソリン価格の上昇、環境意識やリサイクルの機運の高まり、インターネットの普及なども影響している。多くが、商品の価値と値段と質を気にするようになり、必用品だけを購入し長く使用するようになる。本書の最終章の「Dark Stores」ではその現場を撮影。大規模商業施設があらゆる意味で過剰で、転換点を迎えていることを示唆している。テナントが撤退した大規模モールや商業施設の外観、そして荒れ果てた内部を醒めた視点で撮影している。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そして彼がこの先に見ているのは、景気回復の期待や施設の長期リースなどから動きは決して早くはないようだが、確実に始まっている米国人の意識変化だ。かつての大規模商業施設は、いまや短期店舗、リサイクルショップ、フリーマーケット、学校、ディケアセンター、医療施設、図書館に変わりつつあるとのこと。これはアメリカ人が、資源の無駄使いを問題視するエコロジーの視点を持ち始めたという事実。そして地域コミュニティーと与えられた環境の中で、消費以外の質の高いにライフスタイルを追求しはじめたことを示唆しているのだ。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;本書で紹介されているプロジェクトを通して、優れた写真家はアーティストであり、作品で社会の問題点を発見し、それに対するメッセージをオーディエンスに問いかける存在であることがよくわかる。 美術館も彼の時代をとらえた作品を高く評価。本書は、クリーブランド美術館での個展に際して刊行されている。&lt;br /&gt;さて、アメリカ発の消費スタイルはグローバル経済の進行とともに日本にも遅れて導入されている。最近は大規模モールの撤退のニュースなども聞くようになったが、日本の消費現場ではどのような変化が起きるているのだろうか。写真家の人にとって作品テーマとして魅力的だと思うが、どうだろうか？&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;&amp;quot;Is This Place Great Or What: Copia : Retail, Thrift, and Dark Stores,　2001-11&amp;quot;&lt;br /&gt;Brian Ulrich, Aperture 2011年刊&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;出版社ウェブサイト&lt;br /&gt;&lt;a href=&quot;http://www.aperture.org/books/books-new/is-this-place.html&quot;&gt;http://www.aperture.org/books/books-new/is-this-place.html&lt;/a&gt; &lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>写真集・アートブック</dc:subject>

<dc:creator>yoshi</dc:creator>
<dc:date>2012-03-20T18:04:51+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-74f0.html">
<title>よくスナップしている　森山大道セイリー育緒写真集　酔いどれ吟遊詩人</title>
<link>http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-74f0.html</link>
<description>来週の3月20日(火）から25日(日）まで広尾のIPCでセイリー育緒・写真集「酔...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Blog&quot; alt=&quot;Blog&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/03/13/blog.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;/p&gt;

&lt;p&gt;来週の3月20日(火）から25日(日）まで広尾のIPCでセイリー育緒・写真集「酔いどれ吟遊詩人」(窓社刊）の出版記念展が開催される。&amp;quot;よくスナップしている　森山大道&amp;quot;は森山氏によるシンプルな帯の推薦文章。&lt;br /&gt;彼女との最初の出会いは、2007年のギャラリーが行っているワークショップだったと思う。華やかなイメージがあるハリウッド。その街の暗部をノーファインダーでとらえたコントラストの強い写真に強烈なインパクトを感じた。彼女は自分自身のことを撮っているなと感じた。一方で目の前の活発な性格の本人を見るに、いったん地獄を見たものの写真を撮ることで自分の精神をバランスさせ、そして這い上がってきたのが直感できた。写真撮影が人間を支えることに感動も覚えたものだ。当時の日本ははちょうど小泉改革の真っただ中だった。米国では日本より早く新自由主義の経済が浸透していた。成功する自由があるものの、落ちていくのも自己責任という厳しさを垣間見せてくれる優れた作品だと思った。&lt;br /&gt;一方で、作品はまだ未完成だとも感じた。写真を通じて自らを客観視したまではよい。 しかし、それはまだ現状認識ができただけ。作家としての希望を提示しないといけないのだ。&lt;br /&gt;その後、彼女は舞台を日本に変えて作品を展開し続けた。以下のエッセーにその変遷が書いてあるのだが、彼女は、人間はどんなにつらくても現実社会で生きていくしかない。そして、それを支えてくれるのは家族や仲間たちの愛ではないか、と最終的に気付いたのだ。だから、本作は彼女のいままでの人生という旅の序章であると理解して見てほしい。色々な経験を経て、いま彼女は生きる希望を見出した。だからこそ、その初期作をまとめた「酔いどれ吟遊詩人」は作品として意味があるのだ。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;写真展ではモノクロ作品約70点が展示される予定。会場では、写真集とともに、プリント付き特装版も販売されます。期間中は、トークイベント(参加無料）を開催します。アート作品のポートフォリオまとめ方に興味ある人。写真集出版に興味ある人はぜひお出でください！&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;・第1回　3月20日(火・祝）14:00　～&lt;br /&gt;「写真でアーティストを目指すには」&lt;br /&gt;でセイリー育緒　X　福川芳郎&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;・第2回　3月24日(土）14:00　～&lt;br /&gt;「写真集を出版すること」&lt;br /&gt;でセイリー育緒　X　西山俊一（編集人）X　福川芳郎&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;以下が彼女の写真集刊行によせたエッセー。スペースの都合で、本のジャケットの折り返し部分にそのエッセンスが掲載されている。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;---------------------------------&lt;br /&gt;カメラとともに生きる&lt;br /&gt;セイリー育緒の写真世界&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;セイリー育緒は、カメラのレンズを通して世の中の仕組みを解き明かそうとしてきた。それが少しでも分かっていた方が、不条理で生き難い人生を過ごすのが容易になると考えるからだ。それにはまず正しい現状認識が必要になる。セイリーの探求は、米国ハリウッドに住んでいた2003年頃から始まった。当時の彼女は理想と現実とのギャップに苦しんでおり、その行為はカメラを通して自らの人生を相対化することだった。&lt;br /&gt;彼女は華やかなハリウッドの表層ではなく、街のダークサイドに目を向けた。目を凝らして見ると、ストリートの賑わいの片隅に競争に負けた人たちの影が幽霊のように見え隠れしていた。社会的役割を持たない人々には恥も外聞もない、ただ本能的に日々を過ごすだけ。行動の規範もなく、酒、ドラッグ、犯罪に走るのも自由だ。市場原理優先の米国社会では、希望をなくした人間は落ちるところまで行く。その先には死の匂いがする地獄が待っている。&lt;br /&gt;セイリーはカメラを通して究極の自由の先にある地獄図見た。それが本作”ウイスキー・ドリンキング・トラヴァドール”だ。これがきっかけとなり、彼女は自らを客観視して現実を受け入れられるようになった。セイリー育緒の写真家の原点がここにある。&lt;br /&gt;本作は米国中心の新自由主義経済のダークサイドを見事にとらえた作品だ。それは、かつてロバート・フランクが写真集「アメリカ人」で50年代の繁栄していた米国社会の暗部を暴き出したのと重なってくる。実は世代や背景が全く違うが二人には不思議な縁がある。セイリーは、ローリングストーンズ「メインストリートのならずもの」（1972年発売）のレコード・カバーに衝撃を受けて写真を撮り始めた。実はこの「見世物小屋の写真コラージュ」はフランクが撮影したものだった。二人の作品の流れにも不思議な類似性がある。フランクは上記写真集で当時のリアルなアメリカ像を批判的に提示した上で、最終的に人間愛、家族愛を信じることで現状を肯定している。一方、セイリーの作品も同様の展開を見せるのだ。ハリウッドでの撮影後、彼女は帰国して日本で作品制作を続ける。続編では、人工的空間で生かされている動物を人間に重ね合わせた動物園シリーズ、システムの中で生きる人間の仮面性を現わした、無表情な通勤客のシリーズなどを制作。最新作では自分の家族への愛がテーマになっているのだ。セイリーはいままで自分らしく生きようと人生と格闘しながら、ハリウッド、東京、伊豆長岡と旅してきた。カメラで現実を見続けてきた末に気付いたのは、人間はどんなにつらくても現実社会で生きていくしかないという事実。そして、それを支えてくれるのはフランク同様に人間の愛ではないか、ということなのだ。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;その後、2008年のリーマン・ショックを経て経済状況は一変した。世界的な不況で貧富の差は更に拡大し、それまで経済成長が覆い隠していた暗部がより目立つようになってきた。自分の拠り所を持たない人間は生き残れない厳しい時代が到来したのだ。もしかしたら、セイリーがハリウッドで見た地獄は、現在そして更にその先の状況を予言した近未来図だったかもしれない。もしそうならば、その経験から生まれた写真家のメッセージはいま生きる私たちにとって重要な啓示になるのではないだろうか。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;最後に現在の厳しい経済状況の中で、彼女の作品を評価し写真集刊行を決断した窓社および西山俊一氏に敬意を表したい。&lt;br /&gt;作家本人が作品を信じて必死にアピールし続ければ、チャンスが訪れることを示してくれた。多くの写真家にやる気と希望を与えたと思う。&lt;br /&gt;なお本作はセイリー育緒による現在も進行中のライフワーク的な作品の序章になる。本書が評価されることで将来的にポートフォリオ完全版が写真集化されることを願いたい。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;---------------------------------&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>ギャラリー&amp;写真家情報</dc:subject>

<dc:creator>yoshi</dc:creator>
<dc:date>2012-03-13T18:01:36+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-92e1.html">
<title>日本のアート写真市場の将来作家、ギャラリー、コレクターの共存は実現するか？</title>
<link>http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-92e1.html</link>
<description>新人発掘を目的としたグループ展「ザ・エマージング・フォトグラフィー・アーティスト...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Blog2&quot; alt=&quot;Blog2&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/03/06/blog2.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;/p&gt;

&lt;p&gt;新人発掘を目的としたグループ展「ザ・エマージング・フォトグラフィー・アーティスト2012年（新進気鋭のアート写真家展）」が終了した。期間中に約750名の来場があった。新人展なので期待はしていなかったが、作品も予想以上に売れた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Blog1&quot; alt=&quot;Blog1&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/03/06/blog1.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;br /&gt;&lt;br /&gt;今回、私は主催者の一員であることもあり、会場では全ての参加者に対しできるだけニュートラルな態度でいることを心がけた。毎日いたので、自作についての評価を求めたり、アーティストとして生き方について質問してくる積極的な参加者が多くいた。今回は、新人作家の中での自分のポジションを客観的に見極める絶好のチャンスだったはずだ。残念ながら自作のことだけで頭が一杯だった人もいたようだ。アーティストになりたいのなら狭い自分の殻から飛び出すことが必要。まず自分が作家ピラミッドのどこにいるかを正しく知り、いま何をすべきかを考えることだ。その上で、アート界の厳しい評価の中で生き残っていかなければならない。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;今回は、トークイベントなどを通して参加者ができるだけ作品を語る機会を提供した。みなその重要性は理解しているようだ。しかし、何でそれが必要かを勘違いしている人もいたようだ。それは一方的に自分のことを語ることではない。アートはコミュニケーションだ。オーディエンスとのつながりを見つけるのが目的で、常に見る側との共通の感情のフックを探す努力が必要になる。ギャラリスト、ディーラーは客観的な立場からそのお手伝いをする存在なのだ。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;&lt;img title=&quot;Blog3&quot; alt=&quot;Blog3&quot; src=&quot;http://gallerist.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/03/06/blog3.jpg&quot; border=&quot;0&quot; /&gt; &lt;br /&gt;&lt;br /&gt;本展は将来性のある新人発掘が主目的だったが、アート写真分野のコレクター拡大、ギャラリストやキュレーター発掘も念頭に置いていた。実は作家だけ増えても市場は機能しない。この3分野の充実が活性化に必要不可欠なのだ。&lt;br /&gt;ギャラリーをオープンしたい人にとって、いま一番大きな課題は新人発掘だろう。スペース探しは賃貸市場が低迷しているので容易なのだ。今回は展示作品すべてに推薦文章が掲示されていた。また、トークイベントでは推薦者に写真家の評価理由を語ってもらった。複数の専門家の写真を評価する基準がかなり明確になっただろう。期間中は何人かのギャラリー開設希望者に運営のお手伝いをしてもらった。ギャラリーが増えなければ作家を世に送り出すことができない。今後も彼らの活動を応援していきたい。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;本展は、コレクター初心者にとっても有望写真家の作品を買える良い機会になったと思う。グループ展なので一度に複数作家のアーティスト・ステーツメントが読めて、メッセージが直接聞けたはずだ。買うつもりで真剣に作品と接すると写真家の実力の違いや自分の好みが分かった、という意見も多数聞かれた。作品購入者の多くは新人写真家の活動を個人的に応援する人だった。しかし写真家の将来の可能性を信じるコレクターの購入者が複数いたことは、本展の大きな成果だったと思う。それは新人作家にとって初めて自分のメッセージが顧客に伝わった体験になる。これ以上の応援エールはない。&lt;br /&gt;実は一般顧客が自分たちの判断で有望と考える新人の作品をコレクションするのは欧米では普通の事象なのだ。主催のJPADSも将来的に幅広い新人作家が競い合う市場を日本で作り上げたいと考えて本企画に取り組んでいる。日本でもやっと新人の活動をサポートする欧米的なアート写真市場が生まれてきたようだ。&lt;br /&gt;今後の課題は、将来的に競争に勝ち残った人の中からスターが登場してくることだと思う。開催期間中には、参加者の一人である川島崇志が東京フロントラインのフォトアワードでグランプリを獲得した。このような多方面からの評価の積み重ねがスター作家を作り上げていくのだ。&lt;br /&gt;今回は、初めての開催で反省点も多々ある。しかし、多くの関係者が新人作家を世に送り出すシステムを求めているという手ごたえは感じた。来年は、推薦者の数を増やし、一人の推薦枠を少なくすることになるだろう。来年開催するのならぜひエントリーしたいという意見も多数あった。公募枠も設けることも検討していきたいと思う。&lt;br /&gt;参加者、推薦者、来場者の皆様、ご協力ありがとうございました！&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>アート写真最前線</dc:subject>

<dc:creator>yoshi</dc:creator>
<dc:date>2012-03-06T19:13:40+09:00</dc:date>
</item>


</rdf:RDF>

